脂質は3大栄養素のひとつ

ここのところなんか疲れやすくなった?どうもスッキリしないなどと少しでも感じたら、自分の食生活を見直してみて下さい。暴飲・暴食でカロリーオーバーしてませんか?
食事の内容は偏ってませんか?生活習慣病は、脂肪・たんぱく質の取り過ぎ、ビタミン、ミネラル、食物繊維の不足、これらの食生活の乱れから「生活習慣病」が増加しています。

 

 

 



 

 

1)脂肪酸の種類

脂質を取り過ぎると、肥満、脂質異常症、動脈硬化になってしまいます。しかし、脂質は三大栄養素のひとつで「熱やエネルギーになる」「身体の構成成分になる」必要な栄養素でもあります。
脂肪酸には、飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸があり、飽和脂肪酸には、乳製品や肉類に多く含まれております。一価不飽和脂肪酸には、油脂、肉類に多く含まれております。そして、多価不飽和脂肪酸は、青魚、豆製品等に多く含まれております。

飽和脂肪酸
の特徴は、コレステロールを増加させ、血液の粘度を増し動脈硬化、脳卒中、狭心症、心筋梗塞になる恐れが高くなる。。(全く食べないのは問題ですが、日本人はいまや肉や加工食品を多く摂取している為、過剰な摂取の必要はありません。)
一価不飽和脂肪酸
(オイレン酸)の特徴は、血中コレステロールを減らし胃酸の分泌を調整、腸の運動を高め便秘の予防や改善を図ることができる。酸化しにくく長期間の保存が可能、発がんの恐れのある過酸化脂質を体内で作りにくく、加熱料理に使用できる。(オリーブ油・菜種油などに多い)
多価不飽和脂肪酸
(n-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸)に分けられる。
n-6系脂肪酸には、さらにリノール酸、γ-リノレン酸、アラキドン酸に分かられこれらの働きと過剰症が次の通りです。
また、これらのことを「必須脂肪酸」といいます。

リノール酸
は、血中コレステロールを減らし血圧を下げ、エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)への変換を阻止します。注意することは、取り過ぎてしまうと善玉コレスレロールなで減らしてしまいます。また、酸化しやすく、がんの原因となる過酸化脂質を生み、肺がん、乳がん、大腸がん、前立腺がん、すい臓がんなどは、リノール酸によって促進される。リノール酸から作られるアラキドン酸はアレルギー症状を進め、アトピー性皮膚炎、花粉症を増やします。(紅花油・ひまわり油・大豆油・コーン油・ごま油・くるみ等に多い)
γ-リノレン酸
は、血糖値、血圧、血中コレステロール値を下げ、血栓を解消し血液の流れを良くします。(食品にはあまり含まれてなく、サプリメントから摂取する方法しかない)
アラキドン酸は、免役機能の調整をし、様々な症状を予防・改善する。血圧を調整し体内でリノール酸から合成される。
ただし、過剰摂取すると動脈硬化、高血圧、心不全、脂肪肝、アレルギー性疾患、アトピー性皮膚炎をおこしやすくする。(肉、たまご、レバー、わかめ、魚の缶詰等)

n-3系脂肪酸
にはさらに、α-リノレン酸、DHA(ドコサヘキサエン酸) 、EPA(エイコサペンタエン酸) に分けられこれらの働きと過剰症が次の通りです。
α-リノレン酸
は、体内でEPA・DHAを合成、がん細胞の増殖を抑え血圧を下げる。血栓を解消し血液の流れをよくする。
酸化しやすいので揚げ物や炒め物には使用しないほうがよく、古くなると体内に酸化脂質を増やします。低温暗所に保存し早めに使い切ることが大切です。(しそ油、えごま油、あまに油等)
DHA(ドコサヘキサエン酸) は、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす。脳・神経組織の機能に関わる血小板の凝集を抑制し血圧を下げる。血液中の中性脂肪を減らす抗腫瘍効果がありアラキドン酸の作用を抑制する。
過剰に摂取すると、血液が凝固しにくくなり、出血が止まりにくくなる ので注意!(うなぎ、まぐろのトロ、ぶり、さば、さんま、はまちなどに多い)
EPA(エイコサペンタエン酸は、血小板の凝集を抑制し、血栓を溶解、血管を拡張する。悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす。血液中の中性脂肪を減らし、抗がん効果がある。アラキドン酸の作用を抑制する働きもある。過剰に摂取するとDHA(ドコサヘキサエン酸) と同様。(さば、はまち、きんき、まいわし、うなぎ、さんま、ぶり等。α-リノレン酸を含む食品を摂取すると、体内でEPAに変わります。

2)コレステロールの種類
コレステロールは、誘導脂質の1つであり、動物性脂肪です。生命維持の為には必要なもので、毎日体内で作られております。体内コレステロールは、約70%Gた肝臓で合成され、30%は食品から摂取されております。コレステロールには、悪玉コレステロールと善玉コレステロールがあり、悪玉コレステロールは血管の内壁に付着し、動脈硬化を引き起こします。また、善玉コレステロールは、体内で不要になったコレステロールや血管の内壁に着いた悪玉コレステロールを除去します。コレスレロール値は高く過ぎても、低すぎてもよくなく、高すぎると動脈硬化・心筋梗塞、低すぎると血管がもろくなり脳出血を引き起こしやすくします。

3)トランス脂肪酸
食品の食感や風味を出すことや保存性を高めるために植物油に水素を添加します。トランス脂肪酸とは、水素添加物の過程で発生する脂肪酸です。
トランス脂肪酸が多く含まれている食品は、マーガリンやショートニングです。クッキーやドーナッツ、ピザ、パスタなどにも多く含まれております。大量に摂取すると心臓病を引き起こすリスクが高まりますので十分注意が必要です。
日本人の1日当たりのトランス脂肪酸の摂取量は総エネルギーの0.6%程度となっているが、最近では、若年層や女性などになんと1%を超える報告もあるそうです。(別腹などと言って食べ過ぎると心臓病が待っているので注意!)